• 対談

【対談企画・第2弾】エネルギークリエイティブ渡邉代表 × 京都ハンナリーズユース事業部 内海ディレクター

(2023年11月12日かたおかアリーナ(京都市体育館)にて撮影)

 

エネルギークリエイティブ株式会社は2020-2021年シーズンから京都ハンナリーズ(スポーツコミュニケーションKYOTO株式会社)をサポートしています。2023年4月ユース事業部ディレクター兼U-18ヘッドコーチの内海慎吾様との対談から1年後の2024年4月2日、エネルギークリエイティブの代表取締役・渡邉徹との2回目の対談が美山工場で行われました。

 

【前回対談】

http://energy-creative.co.jp/news/special/post-5369/

 

 

支える側、支えられる側としての責任とは

ー:この一年、バスケットボールブームも相まって取り巻く環境が大きく変化したのではないかと思いますが、心境なども含めお聞かせください。

内海:このコーチ業に携わってから、2年が経ちまして、数多くの経験を私自身が選手達にさせてもらったなという印象がありました。ハンナリーズの活動理念、『京都ハンナリーズに1秒でも関わる全ての人に夢と感動を!』の理念のもとで活動している中で、私自身が関わる選手達に”夢をどうやって追い続けるのか、”感動”というものをどう表現するのかについて彼らに知ってもらいたくて活動しているのですが、彼らは、素晴らしいものでこちらが思っている以上に感動を与えてくれるのですよね(笑)指導するというのはおこがましいかなと思うぐらい。彼らは常に全力で一生懸命に取り組む姿に私は何度も感動を与えてもらいました。 その彼らに何を『環境』として与えてあげることができるのか。今回、エネルギークリエイティブに訪問させていただいた様に彼ら自身では考えつかないような経験、体験に関して指導するとういうより与えてあげる、『あれしなさい、これしなさい』と言うより、『こう言うものもあるよね、ああ言うものもあるよね、じゃ、選んでごらん』と言う様な関わり方が今の指導なんじゃないかなという印象を私はこの2年間で感じ取りました。

渡邉:やはり、コロナ禍を経て、多様性が求められている中、チームを率いる内海さんとしては問える教育、そして勝利!と言った両方を求めていると言うことですよね。負けても良いってことは当然無いでしょうし、また勝つ中でどういう風に人間形成していくかをかなり苦労されているかと思います。弊社がハンナリーズのパートナー支援をさせていただく中で適応力や必要な環境について考える機会が多くなりましたね。またトップチームの試合を観戦する機会も多く、もちろん勝負の世界ですので、悔しい思いもありながら、常に『感動』をいただいております。

ー:ユースの指導者の方々はこの『感動』を与えられる選手を育てることが目標なのですね。

持続可能な教育体制の構築

渡邉:我々企業としても、雇用と教育について考えさせられる事が非常に多くなりました。やはり、昔の様なやり方では難しいなと言うのが正直なところですね。多様性と言う意味では今後は海外からの従事者を積極的に受け入れるなど新しい試みにチャレンジして行こうと思っております。エネルギークリエイティブとしては今後いかに『循環』すなわち企業が『持続可能』であるか、それを体現する事が社会には必要ではないかと考えています。『経済』と『スポーツ』に関しては循環する、つまり『持続可能』に必要な共通点はマクロ視点だけではなく、ミクロの視点からも『教育』が重要なのですよね。

内海:『持続可能』というところでは、今在籍している選手はもちろんですが、このチームを経験してくれた選手は『またハンナリーズに関わりたいな!』というような気持ちになってくれるような取り組みが私たちには必要だと思いました。    

渡邉:Bリーグは2026年からBリーグプレミアに名称変更し、更なる発展を目指してスタートを切られるわけですが、我々の思いとしては京都ハンナリーズが地元(京都)発信で若い選手が中心でチームとして活躍してくれる、そんなチームを応援して盛り上げたいなと思いますね。

内海:そうですね。京都ハンナリーズは『京都』を背負っている以上、『京都のことを好きになる』『京都のことを知る』『京都の魅力を伝える』これはすごく重要なことと感じますね。今のユースチームたちも地元で活動され、支えておられる方々の仕事や活動に触れることにより、自分たちがプレイしている京都により愛着が湧いてくれるのかなと思いますね。

ー:支える側、支えられる側ということで、それぞれの役割が大きく社会課題に貢献していくのですね。また、チームの伝統、理念、技など次世代への継承にも取り組まれているのですか?

内海:ユースに関しては、まだまだ歴史の浅いカテゴリーですので伝統というものは正直無いですね。だからこそ、いかにクラブの理念に向かっていけるようなユースチームの方向付け(ディレクション)をするのがディレクターである私の使命だと思います。

 

『プロフェッショナル』であるという意味

ー:内海様のお言葉で『プロは持っているものを表現するのが仕事、U-18は表現するのを作り上げる期間』について指導者として目指される『表現』とはなんでしょうか?

内海:ユースチームにおいてはU-18はもちろんの事、U-15にも言える事で、”自分はこういう事に取り組んでます” ”自分はこういう夢に向かっています”という事を人に伝わらなければ感動を与えられないのかなと思います。クラブのキーワードである『感動』を与えるためには、自分を起こしているアクションを伝えるための『情熱』が大切ではないかと思いますね。『情熱』を『感動』に変えられるためには表現力が必要で、トップチームのアリーナの熱狂がまさに『表現力』の集大成だと思います。それをこのユースチーム世代の内に『溢れ出す情熱をファンに伝える姿勢』の重要性を知ってもらい、作り上げる時期なのかなと思います。

渡邉:私も試合を見ていてどうして感動するのかなと考えた時に、もちろん目の前のプレイに対し、感動をしているのですが、その裏にある日々の練習や役割などを抱えながら結果を追い求め続け努力をする姿、つまり『ストーリー(物語価値)』に我々は心動かされるのだなと思います。当然ながら得点をあげた選手についつい目が行ってしまうのですが、そこに至るまでのサポートする他の選手とか、言うならば縁の下の力持ちというのでしょうか、そういう働きがけがあってこそチームが成り立つのだなとトップチームを見て感じる事がありますね我々企業おいても言える事ですが、いかに『思いをと伝えられるか』この事を対個人、対企業がどう意識して体現するのか特に大切なんじゃないかと感じます。

 

スポーツの世界、企業が目指す10年先とは

ー:前回の対談では、『100年後の未来について』お話しいただけましたが、今回もう少し近い10年ぐらいでスポーツの世界、企業が目指したいビジョンなどお聞かせください。

内海:そうですね。先程もお話しさせていただきました『持続可能』に繋がるのですが、我々京都ハンナリーズのユースチームを経験してくれた選手がもう一度この組織に帰ってくれるような受け皿を作っていけたらなと思っています。コーチングスタッフとして、スクールコーチ、もちろん選手としてトップチームに帰ってきてくれる、またトレーナーとして選手を支える側として帰ってきてくれる流れなどを少しずつですが作っていけたらいいなと思っております。

渡邉:まさに人の『循環』というかたちで京都ハンナリーズの歴史をつくりあげていけるのだなと思いますね。エネルギークリエイティブとしては、まず会社として『持続可能』でなければいけないし、その為に環境問題に取り込んでおりますが、京都ハンナリーズを応援しながら、常に若い世代に情報発信をして環境問題に興味を持ってもらい雇用促進にもつなげられるような企業に成長していきたいと思っております。スポーツと環境、それぞれに立場は違いますが、京都ハンナリーズを応援する中で共に『持続可能』になっていかなければなりませんし、又、他のパートナー企業においても同じ思いで取り組んでいけたらより良い環境の京都を維持できるのではないかと思っております。

ー:最後に夢を目指そうとしている若者にエールをお願いします。

内海:京都ハンナリーズユースチームはいかに感動を生み、感動を人に伝えるか、というテーマで活動しております。大事なのは”夢”を持つこと、その夢に向かって情熱を持つこと、その姿勢に人は感動するということ。これを常に意識して頑張って欲しいなと思います。

渡邉:我々としても夢を持っている若者をバックアップしていきたいなと思っていますし、チャレンジできる環境づくりに取り組んで参ります。何事にも恐れず、発想豊かに、型にはまらず、自分らしさを見つけ出してください。エネルギークリエイティブは『エネルギーと食、そして教育』の理念を抱えて京都ハンナリーズを盛り上げると同時に、地元京都も盛り上げて、環境と地球の未来の為に今後も邁進していきます。